昨今の超AI社会への急速な変容は仕事の性質を根本から変え,
これまでの画一的な教育・就労システムから人が得意とする創造性の育成が益々重視されていきます.
このため,創造性の学術的基盤の確立と,創造性を定量的に評価する枠組みが喫緊の課題です.
本研究では,計算モデル,認知心理学,神経科学を融合し創造性の認知基盤(知覚・生成)を
統一的に理解します.
そして,音楽の芸術的創造性と一般的創造性の繋がりを理解し
創造性育成に向けた音楽の活用へ繋げていきます.
以下は研究内容の概要です.
音楽や言語に普遍的な脳の領域一般的学習(統計学習)が,
ヒトの創造性に影響を与えていることが示唆されています.
本研究では,脳の統計学習によって,
特に"音楽"の創造性がどのようにして生まれてくるのかを
計算モデルと神経生理実験によって理解します.
創造性は,外部環境や脳の発達による影響を受けていることがわかっています.
本研究では,創造性に影響を与え得る様々な要因を明らかにし,
どういった環境や発達・学習によって創造性が高められるのかを理解します.
ヒトの創造性には個性があります.
本研究では,創造性の個性を可視化するための計算論的アルゴリズムを考案し,
それを用いて自身の創造性の個性を理解し高めるためのフィードバックシステムを開発します.